2018/10/03

こんにちは。
転職先が決まり、次の働き先で取っておくとよさそうだったため、
時間があるうちに基本情報技術者試験にチャレンジしました。
どうやって勉強進めようかなあと迷ったりもしたので、
そんな方の参考になればと、記録代わりにブログを書こうと思った次第です。
受験したのは2019年10月の、令和元年秋期試験。
翌日くらいに予備校が発表する解答速報での自己採点ではぎりぎり合格点に届かず、
「こりゃ落ちたなあ」と思っていたら、なんとぎりぎりで合格していました。
午後が合格点ぎりぎりですね。もう1問間違ったらアウトでした。
あのときのほっとした気持ちは忘れられません。
基本情報技術者試験とは
基本情報技術者試験とは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施している国家試験です。
他のIPAの試験と同じく、春(4月)と秋(10月)の年2回実施されています。
IPAのホームページには以下のように書かれています。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。
独立行政法人情報処理推進機構ホームページより引用
ちなみに、、基本と名前はつきますが、IT未経験者であればそれなりの勉強時間は要する試験です。
合格率はだいたい20~30%程度と決して高くはありません。
「基本」だからまあ受かるやろうと思っていると痛い目みます。(私がそうでした笑)
試験の形式
試験は午前と午後に分かれており、午前試験・午後試験ともに試験時間は2時間30分と長丁場。
解答は午前・午後ともにマークシート形式です。
午前試験は全80問すべて解答必須。
午後試験は一部必須、選択問題。(詳細は後程)
午前・午後ともに100点満点で、どちらも60点以上取れば合格となります。
午前のみ/午後のみ合格点に達しても、次回受験免除になるような制度はないため
一度に午前午後両方の合格点を取らなければなりません。
(一部、IPAが認定する講座を受講すれば、午前試験免除になる制度はあるようです)
令和2年春期試験から午後試験の配点が変わる
次の令和2年春期試験から、午後試験の配点が大きく変わります。
調べてみたら、結構変わってました。
苦手な分野を捨てるというのが難しくなったように感じます。
文系出身者には痛い改訂です。
問1情報セキュリティ、問8アルゴリズムが必須(ここは変わらず)
問2~7はソフトウェア・ハードウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計 から1問
プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント、システム戦略・経営戦略・企業と法務より1問選択。
問9~13のソフトウェア開発はC、Java、Python、アセンブラ、表計算から1問選択。(COBOLがなくなりPythonが追加された)
配点は
問1 情報セキュリティ 20点
問2~7 各15点(計30点)
問8 アルゴリズム 25点
問9~13ソフトウエア開発 25点
これまでの試験では、アルゴリズム・ソフトウェア開発で計40点だったので
プログラミング問題が苦手で、たとえ全部落としたとしても
前半で満点を取れれば合格できる試験でした。
ただ、今回の改定でアルゴリズム・ソフトウェア開発だけで
配点の半分の50点…対策しないと確実に落ちます。
き、、きびしい。
受験時の私のスペック
受験時の私のスペックはこんな感じでした。
- 文系大学卒(商学部)
- 社会人経験4年半(事務)
- ITパスポート取得済
- IT未経験でIT企業に内定をいただいている
- HTML/CSSならちょっとわかるけどプログラミングやったことない
ITパスポートくらいの基礎知識はあるけど、
専門知識は全然ないです。
スキルをつけたくてITへ異業種転職を考えていました。
未経験OKという求人を見つけ、無事内定をいただき
入社まで少し時間があったので、基本情報試験の受験を決めました。
文系卒でも、勉強時間さえきちっと取れば
一発合格も可能です。
選択問題
頭を悩ますのが午後の選択問題をどうするか。
試験制度改定前に受験しているので、参考程度に。
改訂前は問2~7(以下の分野)で4問選択でした。
ソフトウェア・ハードウェア
データベース
ネットワーク
ソフトウェア設計
プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント
システム戦略・経営戦略・企業と法務
2,3回分すべての過去問を解いてみて。。。
ハードウェアが苦手でよくわからないので真っ先に捨てました。
文系的に対策しやすい、ソフトウェア設計・マネジメント・システム戦略は選択することに決めました。
となると残り1問をどうするか?
データベースは良く使われるSQL文が割と決まっているので対策しやすいため、データベースにしました。
ネットワークは回により点数のムラが激しいので後回し。
データベースで受験するつもりで、当日さっぱりわからんかったらネットワークにしようと考えました。
(結局データベースを選択)
改訂後は選択する問題の数が変わるので、参考程度にしてください。
数年度解いてみて、ちょっと対策すればなんとかなりそうな分野(できれば+1)を選択しましょう。
使った参考書
使った参考書は3冊。
全範囲の教科書、過去問集、アルゴリズム対策本です。
それぞれ紹介していきます。
教科書
まずは試験全範囲の知識を幅広く得るために、教科書的な本が1冊必要です。
だいたいどこのブログでもおすすめされているのが
・キタミ式
・栢木先生(猫のやつ)
の2つかなあと思います。
私は、ITパスポートでも栢木先生の本を使ったので
基本情報でも栢木先生にしました。
イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室
初心者にもわかりやすい解説で読みやすいです。
こちらを一通り読めば、基本情報試験の基礎知識は身につきます。
あとは、猫のイラストが可愛くて癒される。笑
ただちょっと文字量が多いため、普段あんまり読書しないな~て人にはつらいかもしれません。
あまり活字を読みなれていない人にはキタミ式がおすすめ。
キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者
ちょっとわかりにくいIT用語も読みやすいマンガで説明してあるので
初心者にはとっつきやすい本だなあと感じます。
文章ではイメージしづらくても、マンガやイラストにすれば理解が進みやすく
挫折せず読み切れるのではないかな、と。
ただ、イラストが多い分ページ数も多いので持ち歩きが大変そう。笑
人によって好みが分かれるところなので
一度、書店で見比べてみて自分に合いそうな本を選んでみるとよいでしょう。
過去問集
試験対策で重要なのが過去問演習。
過去問対策本を一冊買って対応します。
基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集
解説が分かりやすく、細かく書かれているので使いやすいです。
各問題のあとにすぐ解答がついており
問題を解いてすぐ答え合わせができるので、過去問演習初期には大変勉強しやすい構成です。
PDF版で過去20回分の問題も提供しているので、かなりの回数の問題演習をこなせます。
PDF版ももちろん、詳しい解説がついているので便利ですよ。
アルゴリズム対策本
実務でソフトウェア開発などをしており、
自力である程度のプログラムが書けるよ~て人は不要ですが。
プログラミング未経験者などは対策必須。
基礎から学べるような本を1冊用意しましょう。
うかる! 基本情報技術者 [午後・アルゴリズム編]
プログラミング未経験の基子ちゃんと福嶋先生の対話形式で進められているこの本。
アルゴリズムの基礎から、基本情報試験レベルまでをじっくり解説してくれています。
大変かもしれませんが、一冊きちんとやりきれば、
試験で5割程度得点できるくらいの力はつくんじゃないかなあと。
文中の基子ちゃんの質問やコメントが、プログラミング未経験者の思うところを代弁してくれているようで。。。笑
「あー、それ、私も疑問だったのよ!」となりながら読んでいました。
いいポイント突いてくれてます。
こちらで力をつけて、過去問演習を繰り返していけば、
アルゴリズム問題にも次第に慣れていきます。
アルゴリズム問題は、
いきなり過去問演習しても、意味不明すぎるので
こういう基礎本できっちり固めてから進んだ方がいいです。
勉強スケジュール
私はこんな勉強スケジュールで進めました。
試験形式は変わっても、だいたいこんな感じで進めていければいいんじゃないかなあ。
ただし、勉強時期が内定者の段階。
要はフリーター(ほぼニート)で勉強時間の確保が容易だったため、勉強時間3か月程度で合格できました。
働きながらなど、勉強時間が確保しづらいと思える場合は、
もう少し早めにスタートした方がよいでしょう。
3か月前
まずは、栢木先生の基本情報技術者教室で基礎固め。
とりあえず一冊読み切り、試験範囲の全体像をつかむ時期です。
ここでポイントなのが、すべてを完全に理解しようとしないこと。
「何言ってんだ?」と思うかもしれませんが、これが大事。
完全に理解してから読み進めていこうとすると、ほぼ確実に挫折します。笑
各章の後ろについている過去問が全然解けなくてもいいです。
大事なことは、一冊きちんと読み切ること。
ちょいちょい、よくわからんなあと思うところがあってもいいです。
ここでの目的は全体を読み切り、試験範囲の全体像をつかむこと。
「ふーん、こんな感じの知識が出るのね」くらいの理解度で十分です。
過去問演習始めれば、理解度は深まっていきます。
2か月前
午前問題対策
栢木先生(もしくはキタミ式)を無事1冊読み切ったら、次は過去問題集を使って問題の演習にとりかかりましょう。
まずは午前問題だけを繰り返しやります。
最初は全然正答できないと思います。それでいいです。
問題を解いて、間違えた・分からなかった問題の解説をノートに書いたりして覚えました。
それを繰り返していくことで、徐々に知識がついていきます。
解説読んでもよくわからないところは、栢木先生の本に戻って復習します。
複数年度問題演習を繰り返していると、あることに気が付きます。
「あれ?この問題見たことあるぞ。」と。
基本情報試験の午前問題では、過去問が繰り返し使われているという特徴があります。
だいたいですが、全80問のうち4割くらいは過去問の使いまわしです。
しかも、計算問題なども数値を変えるとかなくそのまま、
選択肢の順番すらもそのまま出ます。
なので、過去問対策をしておくことが非常に重要!
答えを覚えるくらいまで繰り返しやってください。
スマホアプリや、過去問道場というサイトを使って
電車乗ってるときとかスキマ時間にやるのもおすすめ。
これは試験当日ぎりぎりまでスキマ時間でやり続けるといいかな。
アルゴリズム対策
午前問題がある程度取れるようになってきたら、アルゴリズム対策を始めます。
しっかり読み切ろうと思うとそれなりに時間がかかるので、早めに取り掛かってください。
こちらはひとつずつ、きちんと理解してから読み進めるようにしてください。
各章についている問題はかならずきちんとやる。
最初のうちは面倒かもしれませんが、トレースもきちんと手で書くこと。
これでだいぶ力がつきます。
初心者向きの本とはいえ、1冊やりきるのは正直大変です。
でも、アルゴリズムは配点が大きいので、必ずやってください。
この本をしっかりやって、過去問演習をたくさんやれば、
満点は無理でも、5~6割得点はできるくらいにはなります。
これだけでもだいぶ合格が近づきます。
過去問をやるときは、解いたあと解説をしっかり読んで
どういう流れでデータが動いていってるのか?
プログラムの動きを確実に追えるくらい理解するまでやってください
1か月前
午後の過去問演習に入ります。
数年度分すべてやってみて、得意な問題を見つけます。
ただ、選択数ぎりぎりの分だけ対策すると
当日その分野が全く分からなかったりすると詰むので
選択問題の数+1くらい対策しておくと安心。
過去問集でたくさん問題をやりましょう。
問題文が国語の試験か?と思うほどにやたらと長いので
問題文を読み、理解する力が必要です。
たくさんの問題にあたり、慣れていきましょう。
プログラミング言語は、
実務で使っている言語があるなら
その言語の問題を解いてみて、いけそうならそれを選択。
そうでなければ、表計算一択です。
表計算の問題は、問1が関数の問題、問2がマクロのプログラムの問題となっています。
問1は出てくる関数が割と決まっているのと、ちゃんと問題文を読めば解答できる問題がほとんど。
ここで得点を稼ぎます。
問2はよくわからないし、対策してる時間もないし、試験時間足りないし…
で捨ててしまいました。全部ウにマークした。笑
対策としては問1を確実に得点できるようにすること。
過去問をたくさんやり、そこで出てきた関数たちはすべて覚えるようにしていきます。
そうすることで、だんだん解答できるようになっていきます。
どうしても苦手なら、こういう本を使うのもいいでしょう。
私は購入していませんが、書店で立ち読みしたら結構わかりやすく書かれていてよさそうでした。
これで試験に合格できるレベルの得点が稼げるくらいになりそう。
終わりに
こんな感じで、文系・IT未経験ながら基本情報技術者試験に一発合格できました。
思っていたより厳しい道のりでした。落ちたと思ったので。。
次はこの知識を忘れないうちに、応用情報技術者試験に挑戦してみようと思っています。
これから受験する人の参考になれば幸いです。